@vol.49
totは今年度で創設から15周年を迎えました。
アニバーサリーである今号では、15年前totを作った石橋正啓さんに取材を申し出ました。
( 取材・編集:安里)
安里:石橋さん。今回はよろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。
石橋:石橋正啓です。昭和62年生まれで現在36歳になります。
芝浦工大には2006年に入学し、15年前の学部3年生の時にtotを作りました。
totがまだ続いていることに驚きもありますが、今回呼んでくれてありがとうね。
取材さる側は初めてなのでこちらこそよろしくお願いします。
安里:お越し下さりありがとうございます。よろしくお願いします。
tot誕生秘話
安里:今回僕が一番お聞きしたかったことが、totがどのように発足したのかです。
石橋:実は最初に冊子を作ったのはtotではなく、大宮祭実行委員会での広報誌でした。
この広報誌の制作が面白くて、大宮祭の一企画だけで終わらせたくなくtotを作りました。
安里:そうだったんですね。
石橋:工業大学にも学生が発信する情報誌があってもいいだろうと思い、学生プロジェクトに応募しました。
その時は完全にノリで。
そしたらまさかの学生プロジェクトに採択されて始めざるを得なくなりました。
団体名はキャンパスがある豊洲・大宮・田町の頭文字でtotにしました。
安里:そんな始まり方だったんですね。驚きました。
当時はどのようにで記事を作られていたのでしょうか。
石橋:知り合いに声をかけて4〜5人で、当時は各自が書きたいものを書く感じでやっていました。
こういうのやってみよう!から記事になるものを記事にしていました。
知り合いを通じて取材をしていたので横のつながりが強かったですね。
安里:創刊号読みました。かなりボリューミーな構成でしたね。
石橋:やりたいことをひたすら集めていて気がついたら30ページ以上になっていました(笑)。
ページ数とかは意識してなくて、ただやりたいことを書いてたので本当に楽しかったです。
totは見ず知らずの他の学生に自分の趣味や好きなことを発信できる唯一の場でした。
当時は芝浦祭と大宮祭の開催に合わせて発行をしていて、発行直前にページ数が足りないってことも何度かありました。
そういった時は、足りない分を知り合いに頼んで1〜2ページ仕上げて貰い、なんとか間に合わせていました。
安里:現在もメンバー各々が書きたい記事を書くスタイルは健在です。
これが石橋さんの頃から続くスタイルとは知りませんでした。今はページが足りないとかは起こらないですが(笑)。
石橋:totだけだよね。記事のジャンルがバラバラな冊子って。
一時はtotもテーマを持った冊子にチャレンジしようと思ったこともありました。
でもそれだと冊子作りを楽しみ切れないじゃないですか。
自分が好きなこと・興味のあることを発信することが純粋に好きで、冊子の統一感よりもまずメンバーが楽めること。
好きなことが出来るって幸せなんだと気づかされました。
リーダーとして
安里:現代表を務める身でお聞きしたいのですが、初代代表の苦悩や理想のリーダー像について教えてください。
石橋:まず学生プロジェクトとして始まったからには、それなりの成果を求められる環境だったことです。見えない周りからのプレッシャーを感じながらtotを作っていました。もう一つは、人を動かすこと
です。人との接し方なので簡単に言うとコミュニケーション能力のような気がします。全体を視て適切な伝え方で人を動かすこと。リーダーのタスクだけでなく、自分の思い描くtotを作ること。どちらかに偏りがあってはいけません。この両立が大変だったし難しいとも感じました。
10周年記念誌
安里:石橋さんと言えば大学卒業後もtotの10周年時に記念誌を作られていましたよね。今までの記事の総集編みたいな。どういった経緯で企画されたのでしょうか。
石橋:本当は総集編みたいなのは目指してなくて、初期のtotメンバーと当時の現役メンバーでもう一度totを作りたくて企画したんです。同窓会みたいにまたワイワイとtotを作れたらいいなって感じで。社会人になったOBが今まで培ってきたノウハウを集約させたtotを作りたかったです。みんな社会人になってるからスケジュールを合わせるのが難しくて、結局集まることも叶いませんでした。それでも『せめて10年続いた僕たちの軌跡を後世に残しておきたい』という思いで当時の代に総編集作らせてくれと頼み込んで作らせてもらいました。
安里:数年ぶりに仲間に会って当時を思い出しながらtotを作るの楽しそうですね。集まれなかったのは残念でしたね。いつかその会が開かれるといいですね。
石橋:家族持ちも増えてきたので難しいところだけども、機会があればみんなで集まってくだらない話を語り合いたいね。実は10周年記念誌の制作のきっかけは、勤め先の先輩社員が雑誌編集を楽しく語っていたことでした。僕自身も編集活動は続けているんです。昨年勤め先で学プロのような枠組みで、ものづくりをテーマにした企画が採択されたのをきっかけに成果報告で一冊の雑誌を仕上げました。編集は大変だけれども、tot現役メンバーにも何かしら楽しみを見つけて、やりたいことを実現していってもらいたいと思います。
完
石橋さん。お忙しい中取材へのご協力ありがとうございました。
現代表として学ぶものがある機会となりました。
自分の好きなことを記事にする。
好きなことこその熱量。
それを伝える記事づくり。
創設から続くtotのスタイルとは知りませんでした。
知らぬ間に石橋さんの意思を継いでいたのかもしれません。
totはこれからも学生目線での発信を続けていきます。
今後ともtotをよろしくお願い致します