雨が降りしきる3月31日の午後。tot編集部は、あるイベントに参加した。
その名も「令和6年度 日本学生フリーペーパー學会」である。
少々仰々しいタイトルだが、イベントの中身は学生フリーペーパー制作団体が集まって、自作フリーペーパーを出展したり、団体のプレゼンをするというもの。
約半年ぶりのSFA主催イベント。結論から言うと、非常に楽しかった。
イベントポイント①:コーヒー片手にフリーペーパー
イベントは「SOOO dramatic!」というイベントスペースで行われた。ガレージのような屋内のスペースと外がビニールカーテンで仕切られており、不思議な温かさがあった。
会場に入ると、コーヒーが提供された。コーヒーには種類が3つあり、「テストやレポート前に飲む一杯」や「春のうららかな日差しの中飲む一杯」(名前はうろ覚え)など、ユニークな名前がずらり。
テスト前にやる気が出せない私は、「テストやレポート前に飲む一杯」を飲んだ。
程よい酸味とダークチョコレートの風味が、舌いっぱいに広がる。爽やかで非常に飲みやすかった。
なんだか気分が上がり、配布&展示されているフリーペーパーを手に取る。
学生フリーペーパーと一口に言っても、その切り口は千差万別だ。自分たちの興味を突き詰めるフリーペーパー、旅を通じて文化と触れ合うフリーペーパー、地域に密着した情報を届けるフリーペーパー。
多種多様なフリーペーパーには、それぞれの想いがある。
私は「tot」にどんな想いを込めているか。どんな想いを込めていきたいか。
陳列するフリーペーパーを読み漁りながら、「tot」を振り返る機会を得られるのは、SFAの醍醐味の1つだと思う。


イベントポイント②:プレゼン企画
今回のイベントには、「研究発表会みたいな編集発表会」という企画があった。これは、各学生フリーペーパー制作団体が、団体情報や制作しているフリーペーパーの紹介をするプレゼン企画だ。
フリーペーパーを1冊作るのには、多くの労力と時間を要する。それはどの団体にも共通する。
しかし、その制作過程での努力や工夫が表に出ることはほとんどない。この企画は、そんな裏事情を分かち合う場として設けられているようだった。これがまた奥深かった。
4月といえば、やはり新歓。発表では、新歓の話題や人を集める工夫が多く載せられていた。
tot編集部と同様に、部員不足を嘆く団体が数多くあった。共感してくれる仲間を得られた気がして、感慨深かった。
しかし、企画に参加した団体の部員人数は軒並み10人を超えていた。我らがtot編集部員は4人。弱小校サークルの底力を見せねばと感じた。
イベントポイント③:独特の空気感
山形フリーペーパーサークルYa-i!、関西大学フリーペーパーサークルLin:KUの人と話した。人数不足の話、印刷費の話、それぞれのフリーペーパーの話。1冊のフリーペーパーとして読んでいたYa-i!やLin:KUに、親近感がわいてくる。
SFAのイベントには、独特の空気がある。
フリーペーパーを読んでいる人。それは無言ではない。フリーペーパーから何かを読み取っている。
他のフリーペーパー制作団体と談笑する。フリーペーパーを通じて、普段関われない人と出会う。
面白いフリーペーパーがある。夢中で読む。顔を上げてみると、近くにそのフリーペーパーを制作する団体の人たちがいる。
今回のイベントでは、そんな雰囲気が顕著だったように思う。
おわりに
本イベントは,、制作団体の学生間交流に焦点が向いたイベントだったと感じた。
フリーペーパーを制作する学生との交流で、tot編集部も自分の団体を見直す機会になった。
学生フリーペーパーの文化を後押しするSFAを、より一層応援したい。
写真は、上野でのtot編集部打ち上げの写真。

