芝浦工業大学のサークルの中でも一際注目を集めているデジクリに取材させていただきました。
デジクリHP
デジクリyoutube
https://www.youtube.com/@sitdigicre
デジクリの基本情報
デジクリは部員数215人(男女 8:2)で活動しています。今年で創立22年目の歴史あるサークルです。基本的な活動はオンライン上で行っており、創作活動やゲームをしたり部員との交流を深めています。カジュアルな部員が多く、初心者から道を究めた上級者まで様々な部員が所属しています。初心者でも同じタイミングで始めた仲間と一緒に互いに助け合いながら取り組むことのできるアットホームな雰囲気が魅力です。
「企画」を立てて「作品」を作って「発表」することを主軸として活動をしています。企画、作品の発表は前期と後期に1回ずつ行われています。今回、tot編集部は前期最終発表の方に取材へ伺わせていただきました。前期最終発表ではゲームやイラスト、MVなど幅広い作品の発表が行われました。中でも印象的だったのが作品の良いところを褒め合う力が強いところです。褒めるということは簡単なことではありません。互いに称えあえるからこそ成長することができる、デジクリは自分自身も仲間も成長させることに適した環境であると実感しました。編集者もデジクリに入りたいな…と思ってしまいました、読者の皆様にもデジクリの魅力が伝わりますように。(編集:ペンギン)
デジクリの班紹介
3DCG班:主にモデリングやキャラクターを作成しています。イラストで描いたキャラクターをモデルに起こしてみる他、モデルにモーションを追加することで表現を広げてみたりと様々なことができます。
イラスト班:デジタルでイラストを作成しています。液晶タブレットやパソコンなどの様々なツールを用いて作成しています。テーマを決めてイラストを描く「合同誌企画」で作成された雑誌は大宮祭・芝浦祭の他、即売会でも販売されます。
PG班:プログラミングを用いてゲーム、Web、アプリケーション開発をしています。他班と手を組んで行うゲーム制作企画やPGおもちゃ計画が盛んです。また、デジクリ独自で使用されている「digicore」や開発中の「digichat」もPG班の部員が開発しています。
DTM班:パソコンを使った音楽制作をしています。DTMとはDeskTopMusicの略称です。ボーカロイドを使用した音楽制作も行っています。各企画へ楽曲を提供する他、「アルバム制作企画」で作ったアルバムは即売会等で販売します。
Movie班:動画の制作をしています。簡単な動画編集のほか、MADやアニメーションを用いた技術を活用しています。各班の部員が制作したイラスト、音楽を組み合わせて、1つのMVを作る「MV制作企画」のまとめた動画は大宮祭・芝浦祭で視聴することができます。
VTuber班:体の動きに合わせてイラストが動くLive2Dを使用したVTuberの活動をしています。VTuberのモデルを自作する他、デジクリのキャラクター「デジペン」になりきってライブ配信を行うこともできます。
文字書き班:1次制作・2次制作を含めた小説やシナリオなどの文章を書くことに関連していることを手広く行っている班です。文章で何かを表現することを「文字書き」として行っています。他班よりも準備が少なく比較的に取り組みやすい班です。
年間スケジュール
4月 新入生歓迎会
5月 プレプロ、先輩交流会、大宮祭
(※プレプロとは、プレプロジェクトの略で企画が始まる前に部員全員が参加する自己紹介のことを指します。)
6月 前期企画発表、初心者講座
7月 初心者講座
8月 初心者講座
9月 前期作品発表、夏合宿
10月 後期企画発表
11月 芝浦祭
12月 忘年会
2月 冬合宿
3月 後期作品発表
作品紹介

作品名:ねねこちゃん
作者:がめる
DJをしているオリジナルキャラの「ねねこ」ちゃんです。

作品名:Exorbital…
作者:ロペ(部長)
「Exorbital…」はドット絵のキャラクターがフィールドを駆け回る、3Dアクションロードライトゲームです。ステージは毎回入るたびに地形が異なる自動作成で構成されるので、同じステージだけども遊ぶたびに違う感覚が楽しめる設計となっております。遊んでで楽しい、気持ちいいをメインに現在も開発中です。展示もされているのでぜひ遊んでみてください。

デジクリマスコット「にゃーん」
作者:小どばと
芝浦生なら一度なら見たことがあるであろう、あの、にゃーんTシャツ。なぜにゃーんなのだろう。そう思ったことがある学生は多いのではないでしょうか。にゃーんとは、デジクリ2023年度の前期に行われた企画リレー漫画企画にて、1ページ目を担当した小どばとが描いた主人公「サイバー警察局嘘松捜査課警部篠崎宗一郎(通称 ダサT警部)」に着せたTシャツに書かれていた文字、並びにその上に書かれた猫の総称です。この何とも言えない猫の伸び具合がチャームポイントです。ちなみに、デジクリ部員のほとんどがにゃーんTシャツを持っているそうです。芝浦祭、大宮祭では一般の方にもこのTシャツを販売しているそうです。
「ラピッド」MV制作密着
今回、ボカコレ投稿作品「ラピッド」作成メンバーに取材させていただきました。
MV youtube
取材させていただいた方々
小どばとさん 担当:企画、楽曲 理工学研究科 機械工学専攻1年
がめるさん 担当:原画、イラスト、アニメーション 理工学研究科 電気電子情報工学専攻2年
蓮田さん 担当:撮影、CG(3Dモデル) 工学部 材料工学科4年
むゆぅさん 担当:映像 デザイン工学部デザイン工学科 ロボティクス・情報デザイン3年




「ラピッド」のテーマについて
ペンギン(取材者):今回の楽曲のテーマについて教えてください。
小どばと:僕の地方の近所で走っている京浜急行をテーマに作りました。
ペンギン:なぜ京浜急行をテーマにしたいと思ったのですか?
小どばと:京急の映像を作りたかったのもありますし、カメラ写真、映像撮影するのがすごく好きな蓮田くんの映像をつかってアニメーションMVを作りたいみたいな話もあったので。
ペンギン:なるほど、では楽曲の中に京急の要素って隠されていたりしているのですか?
小どばと:京急って今は違うのですけれど、発車メロディーがドレミファになっていたんです。このメロディーになっているのは有名になったこともあって、曲の構成に入れたりしています。気づかれにくい部分ではあるのですが、楽曲を作っていて楽しかった部分の一つではありますね。
ペンギン:もう一度聴くときはドレミファに注目して聴いてみますね、楽しみです。
ペンギン:「ラピッド」は女の子2人が電車に乗り揺られているシーンの多いMVですが、行先はどこをイメージしましたか?
小どばと:そうですね、京急って品川から神奈川の南の方までつながっている電車なんですけど、その区間をあっちこっちするイメージで作りました。本当は行先を決めようとしたのですが、それだと結構尺が足りなかったです。
絵コンテ作成について
ペンギン:絵コンテの作成はいつごろから取り掛かり始めたのですか?
小どばと:そうですね、こういう曲にしますよと全体の雰囲気が決まった時点で映像の流れをどのようにするかむゆぅくんに作ってもらいました。むゆぅくんに全体像を固めてもらいながら、逆に全体像をもとに穴が開いている歌詞の部分を作ったり、音の細かいところを入れていったりしましたね。
ペンギン:絵コンテの作成期間はどのくらいでしたか?
むゆぅ:まず1回全体に映像のイメージを共有した後に絵コンテを作成する形で作業を進めていました、期間は20日ぐらいでしたかね。
ペンギン:絵コンテの作成方法がいまいち想像がつかないのですがどのように作成しましたか?
むゆぅ:自分の場合はテンプレートをパソコンのお絵かきソフトで同じ画が続くところは適宜コピペしつつ、手書きで簡単な絵を描く感じで作成を進めていました。シーンごとのポイントはパソコンで後からわかりやすいようにまとめました。
むゆぅ:自分はあまり絵が得意ではないのでイメージをざっくり作ったり、細かい動作を指定したりすることをメインに作成していました。
アニメーション作成について

ペンギン:今回のMV作成は6人で協力したと伺いました。モノづくりの共同作業は意見の食い違いなど難しい部分があったかと思いますが、特に苦労した部分は何ですか?
小どばと:もしかしたら共同編集に関してはアニメーションは3人で編集していたのでがめるくんが一番話をすることができるかなと思います。
がめる:日本語って難しいな、と改めて思いました。歩くアニメーションは30枚の画がもとになっているのですが、まず僕が7枚の画を書いてその間の画を2人に作ってもらう形で分担しました。もっと関節をこういう風にした方が自然に見えるんじゃないかって話したりして、修正してもらったものを見た後にそうじゃないんだよなって思うところが結構あって俺が結局やってしまうみたいなことがありました。
がめる:マニュアル化した方がよかったんじゃないかとか。
小どばと:そうだね。
ペンギン:大変ですよね。共同編集はまだ慣れないところがあります。
小どばと:不安ですよね、このアニメーションの方法もアニメーション会社でやっているような第1原画第2原画のようなものを参考に作成したのですがどこに注意するべきか見極めるノウハウがやっぱりないと厳しいところもありました。
小どばと:普段、対面で作っているわけではないのでできるだけオンライン上で集まるようにして作業を進めました。ずっとオンラインっていうのも厳しいところでもありますが、一緒にやってきた仲間とだからできたというのもありますね。
3Dモデルの作成について
ペンギン:蓮田さんが電車の3Dモデルを作成したとお聞きしました。どのように作っているのかとても気になります。
蓮田:3Dモデルはすべて自作しています。もとは白黒になっていてそこに色を付けて作成します。輪郭線はソフトが出力してくれます。
ペンギン:この電車のつり革はどのようにして作ったのでしょうか、数学の式を使ったりして作成したのですか?
蓮田:いや、立方体のオブジェクトをドーナツ状に変形できるツールを使って作成しました。Blenderというアプリを使って作成しています。
好村(取材者):蓮田さんって情報に関連するような学科所属ではないですよね。
蓮田:そうですね。
小どばと:みんな自分の学科に関係ないことを割とやっていますねじっくり仲間と一緒にできるものもデジクリの魅力だと思います。
ペンギン:確かに、そういう環境は貴重ですよね。


ペンギン:CG画像で1つ気になったところがあって、日が差し込んで影ができるようになっている部分がありますがどのように影を作っているのでしょうか、影を後から付け足す形で作っているのでしょうか?
蓮田:それは、3Dモデルの外側から光が差し込むように光源を配置して影を作っています。光が差し込む角度を調節して影の位置をずらしたりすることができます。
ペンギン:すごく感動しました。3Dモデルに光を差し込むことができるのですね。光の差し込み方次第で朝方と夕方用と3Dモデルを作成することができるということですね。
蓮田:そうですね。
ペンギン:なるほど、この3Dモデルの作成はどのくらい期間で行いましたか?
蓮田:期間は明確には覚えていないですが3週間ほどですかね。
これからの活動について

ペンギン:取材の方、締めに移っていきたいと思うのですが今後の活動の予定はありますか?
小どばと:また、このメンバーと卒業した先輩1人を入れて冬のボカコレに出ようかなと考えています。
ペンギン:もうそのテーマって決まっていたりしますか?
小どばと:そろそろ卒業だねってことで大学内で映像とれたら面白いかなと考えています。
蓮田:昼間は人がいるので夜間撮影になるだろうと予測していて
蓮田:夜間で光がない状況下にカメラがどれだけ耐えられるのかが懸念点ではありますけど腕が試されるところでもあるので楽しみにしています。
むゆぅ:僕からも次回について触れさせてもらうと、今回は3Dとかイラストとか素材をそのまま繋ぎ合わせて作ってしまったので次回は、例えば映像表現として光の表現だったり、テキストをアニメーションをさせてみたりだとか映像的な楽しさをちょこちょこ入れていけたらいいなと思っています。
がめる:僕は自分だったらキャラクターをもっと可愛くかけるんじゃないかと思っているので次はもっと納得するようなものを作りたいと思っていますね。
ペンギン:皆さんの次の作品も楽しみにしています!卒業前の良い思い出になるといいですね!
デジクリに興味を持ってくれた方へメッセージ
ペンギン:最後にデジクリに興味を持ってくれた方にメッセージをお願いします。
小どばと:自分の学科に関わらず普段の課題とかをこなしながらかなり大変なことをするサークルではあるのですが、いろんなことを本格的に取り組む場所として良い環境であると思います。広く突き詰めたい人がじっくり楽しめる場所があるんだよってことを第一に伝えたいです。
蓮田:いやもうこの出来上がっている記事を見ている人はこういう趣味に興味があって素質がある方なのでぜひ、入ってください!
むゆぅ:作ろうとする意志がほんの少しでもあれば周りに得意な先輩とか一緒に同じところからスタートする同期の人と一緒に頑張れるとても良い環境であると思います。
がめる:僕は学部2年生くらいから絵を書き始めたんですよ。興味があればなんとかなるのでちょっとでも面白いなと思った人は立派な創作人間に落ちるんじゃないかなと思います。
ペンギン:皆様、本日はありがとうございました。素敵なお話をありがとうございました。
部長様よりメッセージ
普段見ているイラストやゲームなどがどう作られているかご存じですか?しかし、実際に制作してみる機会はあまりないと思います。制作過程は知っていても、そのやり方が未知で途方もないことに思えるかもしれません。でも、考えてみてください。そこには「自分がこういう作品を創りたい」という”目的”があるはずです。やり方がわからなくても、創りたいものがある。目指したい目標があるから、人は努力できる。これって結構素晴らしいことだと思いませんか?デジクリは、そんな「創りたい」気持ちを応援する場所です。少しでも興味を持った人をはじめ、多様な人が集まっており、創作しやすい環境が整っています。自分の想像したものを創ること、ぜひ楽しんでください!
取材を終えて
良くないものを排除して、良いものを作る場所ではない。
今回、取材させていただいた中で印象に残った言葉です。確かに、優秀な人たちが集まり何かを作るとなればスムーズに良いものが仕上がるかもしれません。しかし、上級者、中級者、初心者が集まり作り上げていく中で得られることがあります。デジクリのアットホームな雰囲気は互いを支えあい、切磋琢磨しながら絆を深めていくことで作り上げられているのです。(編集:ペンギン)