2025年春号_vol.52 収録
喫煙によるリスク
たばこは肺がんをはじめとして喉頭がん、口腔・咽頭がん、食道がん、胃がん、膀胱がん、腎盂・尿管がん、膵がん、虚血性心疾患、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、歯周疾患、低出生体重児、流産、早産などの危険因子である。しかし喫煙者の多くはたばこの害を十分に認識していない。喫煙の開始が若いほど、これら疾患の危険性はより大きい。受動喫煙も肺がん、虚血性心疾患、呼吸器疾患、乳幼児突然死症候群などの危険因子である。たばこに含まれるニコチンには依存性があり、自分の意志だけではやめたくてもやめられないことが多い。しかし禁煙に成功すれば、喫煙を継続した場合に比べて、これらの疾患の危険性は減少する。
たばことストレス
喫煙者が喫煙のメリットとして感じるストレス軽減効果は、あくまでニコチン切れによる離脱症状の緩和である。ニコチンの血中濃度の半減期は約30分と短く、喫煙して一時的に離脱症状が改善されても、1日の中で何度もたばこを吸いたくなったりイライラなどの症状がみられる。喫煙はストレス解消法というのは思い込みで、ストレスを作り出す原因である。禁煙によって離脱症状から解放され、ストレスが低下して精神的健康度も改善することが分かっている。
出典:たばこ|厚生労働省
「ニコチン依存症」のチェックリスト
(5つ以上当てはまる場合は、依存症の可能性が高いと言われています)
- 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くたばこを吸ってしまうことがありましたか
- 禁煙や本数を減らそうと試みてできなかったことがありましたか
- 禁煙したり本数を減らそうとした時に、たばこがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか
- 禁煙したり本数を減らそうとした時に、次のどれかがありましたか(イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、憂うつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)
- 上の症状を消すために、またたばこを吸い始めることがありましたか
- 重い病気にかかって、たばこはよくないとわかっても吸うことがありましたか
- たばこのために健康問題が起きているとわかっていても吸うことがありましたか
- たばこのために精神的問題が起きているとわかっていても吸うことがありましたか
- 自分はたばこに依存していると感じることがありましたか
- たばこが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか
禁煙を始める前に知りたいこと
- 禁煙開始日を決める
- 予定にゆとりがあり、ストレスの少ない休日や休暇中を選ぶ。意思を固めるために、誕生日や記念日にするのもおすすめ。
- 禁煙する理由を書き出す
- 失敗しないためには禁煙したい気持ちを高めておくことが必要。動機付けはとても大切で、自分だけの禁煙理由を確認。この理由を思い出すことで、再喫煙防止に。
- 周囲の人に禁煙の決心を伝える
- 禁煙開始することを、家族や友人に宣言。決意を言葉にすることで禁煙の意識はさらに高める。周囲の理解を得ることで相談して、つらいときは協力してもらう。
- 喫煙行動や習慣を見直そう
- 自分の喫煙パターンを把握して、吸いたくなる状況を避ける。吸いたくなったときのために、予め対処法を考えておく。イライラしたとき吸いたくなる人は、深呼吸が効果的。
- 高すぎず低すぎない目標から
- 「一生たばこを吸わない」と気負わず、「まずは半日」「半日できたら1日」と小刻みに目標達成を積み重ね、「吸わないことを選べる自分」に自信をもって取り組む。
- きっぱり辞める
- 本数を減らす方法は失敗のもと。いつまでもニコチン切れのつらい症状が続き、かえって禁煙を難しくする。愛用のライターや灰皿を処分。身近な人と約束をしてきっぱり辞める。
- 離脱症状を乗り越える
- 離脱症状は、体内からニコチンが抜けていくときに現れる不快な症状。ピークは2〜3日目。長くても1週間。まずはここを乗り越える。
- 吸いたい気持ちをコントロール
- 離脱症状がなくなってきても、吸いたい気持ちは続く。「ニコチン依存」「習慣」「心理的依存」すべてをケアの対処法の例を参考に、やりやすい方法を見つけて吸いたい気持ちをそらす。
禁煙成功者?の話
たばこをやめてから17年くらい経つかな。子育てに悪影響だからとかではなく、医者にたばこやめようと言われたのがきっかけ。あまり覚えてないけれど最初は辛かった気がする。1カ月続けて出来たら1本吸ってたね。そんで残った19本を3カ月かけて消費してたよ。飲みに行くと吸いたくなるし、お墓参りでお供えしたたばこを吸ってたな。それでもまたすぐに禁煙生活に戻れたよ。最後に口にしたのは5年前か。コントロールできるってだけで今も禁煙成功したとは思ってないよ。また吸うかもしれないし。
申し訳ないが参考にならない!!
調べる中で、大事なのはきっぱりとやめること。だらだらと続ける(特に〇日出来たから1本だけ…はNG)と禁煙を失敗する確立が上がるそう。たばこやめると舌が敏感になって食べ物がおいしく感じる!のような意見を聞きたかったが、特にないらしい。
禁煙日記
禁煙の取り決め
和歌山滞在中4日間(2/16-19)の禁煙
禁煙する理由
- お金がかかる
- 健康面への心配
- ヤニ切れから解放されたい
- 吸わないことを選べる自分になる
喫煙行動の見直し
- 朝起きてすぐ、食後、暇している時、手持無沙汰な時に喫煙しがち
- 対策としてボトルガムを常備する
- たばこ・ライターは自宅に置いておく
もし失敗したら・・・全奢りデ〇ズニー
0日目(前泊)
和歌山旅行は明日からだが、大阪で途中下車を楽しむべく一足先に出発。まだ禁煙を開始しなくてよいが、喫煙具を持たない取り決めである。ライターを家に置いて出たことで強制的に禁煙状態に。お守りにボトルガムを用意した。
新幹線乗車中はガムを噛み続けた。寝不足が功をなしたのか、ヤニ切れは感じなかった。新大阪到着と同時に強烈な喫煙欲求が襲ってきた。習慣からか、つい喫煙所を探してしまった。
道頓堀でたこ焼きを食べ、ビールを飲んだ。ほろ酔い状態になるとたばこを吸いたい。喫煙欲求はアルコールがトリガーになることを実感した。1箱だけ買おうとコンビニに寄りそうになるが、罰ゲームを思い出して踏みとどまる。なんとか耐えながらも、この先4日間を乗り越えられるのか。不安が募る。
深夜2時に目が覚めた。離脱症状がつらく、今すぐたばこ吸いたい。ガムを2粒口に入れる。今日だけでかなり減ってしまった。


1日目
朝起きると、習慣的にタバコを吸いたくなる。特に朝の一服がないことに違和感を感じる。朝風呂とガムで気を紛らわすが、昨日からガムの噛みすぎで顎が痛い。
チェックアウト後、近くの喫茶店でモーニングを注文。店の前に灰皿があり、喫煙欲求を刺激される。和歌山は至る所に灰皿があり、誘惑が強い。喫煙者に優しい街であることに驚く。1人での禁煙は孤独感が辛い。
11時に和歌山駅で友人と合流し、少し安心する。午後、友ヶ島を巡る中、すれ違った3人組からたばこのニオイがした。ニオイが強烈に感じられる。友人から「普段から直後の喫煙者は臭い」と指摘され、禁煙の効果を実感する。
夜になり喫煙開始から24時間以上が経過した。離脱症状のピークと言われるタイミングだが意外にもタバコを忘れられている。しかし、灰皿を見つけると吸いたくなってしまう。「1本だけ吸っていいよ」と言われたら余裕で負ける。
2日目
朝の寝起きがスムーズになった気がした。今までは寝起きのたばこで目を覚ましていたが、タバコを吸わずともすっきり目覚められた。
日中は高野山を観光し、タバコを忘れて過ごしていた。
夜、日記を書こうとして気が付くが、禁煙を意識する時間が減ったのは大きな進歩。しかし、ガムの消費量が多すぎて2つ目を購入。


本宮から6km地点
3日目
高野山から那智勝浦に移動しがてら、熊野大社本宮へ寄る。2時間程、熊野古道の中辺路を歩いた。
禁煙の辛さはほぼ感じないが、灰皿をみつけると「まだ我慢しているんだ」と思い出してしまう。
深夜、なかなか寝つけなかった。その影響で急に喫煙欲求が強まる。普段なら寝る前に吸っていた習慣が抜けきっていないことを痛感。手元にたばこがないため吸えず、そのまま耐え切る。
4日目(最終日)
和歌山旅行の最終日は、那智の滝を訪れた。落差133メートルの大迫力の景色に圧倒される。
一方で、禁煙の影響か普段よりイライラしやすくなっている。道中、遅い車に苛立ってしまった。たばこを我慢する状態が続いたからか、心に余裕を持てなくなっていた気がした。
新大阪発の新幹線に乗り、東京へ帰る。名古屋を過ぎて帰宅まであと90分のところで、「もうゴールだから1本くらい吸ってもいいのでは?」という気持ちが強くなる。
ボトルガムも2つ目が無くなった。ひたすらに噛み続けて顎が悲鳴を上げている。無事に旅行中の禁煙をやり遂げることが出来た。

友人の感想
食後のタバコがなくなったことで、すぐに移動できるのは良かったけれど、情緒不安定で話すたびにタバコの話題になっていた。タバコを待つ時間も会話してるだけだから、無駄な時間じゃないし、我慢は良くない。別に吸えばいい。
帰宅後
禁煙成功を祝して、早速1本吸ってしまう。とにかく濃く感じる。強い高揚感・脱力感、重力を感じる。小目標(旅行中の禁煙)をクリアしたことで、ただただ美味しく感じた。吸い終えるとたばこのニオイに嫌悪感があった。この1本で今後の禁煙が難しくなると分かっていたが、どうしても吸いたかった。結果として、「ここから本格的に禁煙をしよう」と決意を新たにする。